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オムツン

第28章 二十八枚目

私は六階の家具売り場へ行くつもりだった。

身障者用の広いトイレがあり、このフロアーは人数が少ないからだ。

エレベーターは満員状態だった。

マリと私は密着している。

マリは落ち着かない様子だ。

「どうしたの?」

私がこそっと聞くと、マリは

「臭ってないかしら?」

と耳打ちしてきた。

私は本当に臭いはしなかったので、大丈夫と言って、人目につかないようにマリの手を握った。

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