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オムツン

第9章 九枚目

「ふ~ん…そうだったんですか。じゃあ、なぜついてきたんですか?」

彼女は別に嫌がる様子もなく、それどころか、ますます積極的に尋ねてきた。

なぜ、ついてきた…それは…


「あ、あの、その…素敵だったからです、貴女が…」


私は精一杯の言葉を返す。

オムツという言葉が言えない。


「ふ~ん…でも…奥様がいるのに?」


…えっ?


なんで知ってる?

私が結婚していることを…あっ!

ああ、指輪か!

私の慌てる様子を左手で頬杖をついて、楽しそうに彼女は見ている。

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