私はただ生徒に愛される先生になりたかっただけ
第10章 非日常の中の日常
そしてH.R.を終える。
他の生徒は倶楽部などで
教室をでて
神崎と2人だけになった。
神崎が上着を着るのを
手間取っていたから
手伝うと
神崎が微笑みつつ
「中田先生ありがとうございます」
と言う。
私は
「どう致しまして」
と言う。
久しぶりに言われた
お礼の言葉に笑みが零れる。
なんだか心が暖かくなった。
そして帰りの挨拶を交わし、
帰って行く神崎を見送る。
その姿を見つつ
「ありがとう」と呟き
私も踵を返し歩き出す。
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