テキストサイズ

声の魔法3

第4章 対峙

「聡君。」

二人で振り返ると女の子が立っていた。

「朱里…」

「今日も事務所に行くんでしょ?一緒に行きましょう。」

完全にめぐみのことは無視してる。

「いや、今日は用事あるから。」


朱里と呼ばれた女の子はめぐみを睨み付け

「あなた聡君の邪魔するのやめてって言ったでしょ。わからないの?」

「私は何も…」

「よせ、めぐみは悪くないから。」

「だって…」
女の子の声が消え入りそうになる。


「この際はっきり言っておく。俺はめぐみが好きで付き合っている。今の俺があるのもめぐみがいるから。昨日言ったように朱里とは付き合えない。」

めぐみに顔を向け
「行こう。」
と肩を抱いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ