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声の魔法3

第2章 目撃

「聡君。」

「おう。どうした?」

「友達の家に遊びに行くことになって。偶然同じ駅だったみたいだね。」

「この近くなの?」

「そう。」

「じゃあ気をつけて行けよ。お疲れ。」

「そう思うのなら聡君送ってよ〜。」

「俺ちょっと用事あるから行くわ。」

歩きかける俺に朱里が抱きついてきた。


「ちょっ…何してるんだ。」


「あの子に会うんでしょ?」

「あの子?」

「電話の子」

「………」

「あたし聡君のことが好きなの。」

「………」

「あたしじゃダメ?」
上目遣いで俺の顔をみつめてくる。

「ごめん…」

朱里の身体を離し、駅を後にする。

「あきらめないから…あきらめないから。」

朱里の声が聞こえていた。。

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