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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第3章 バンビズ story

あの日…俺たちはいつものように
カウンターで一杯飲んだあと
メイクルームでメイクをし
オトナカワイイ系の女装をして
ボックス席で飲んでいた

途中でトイレに立って手を洗ったあと
目が痒くなって思わず
濡れたままの手で目を擦ってしまった

見事なまでの片目パンダ…


メイクを治そうとメイクルームに行ったけど
専属のスタッフさんが何故かいなくて
一人で慣れないメイクに悪戦苦闘していた


潤「また失敗した…」


アイラインがどうしても上手く引けない
半分剥がれ落ちてしまった付け睫毛の直し方もわからない
途方に暮れていると
一人の男の娘が声を掛けてくれた



翔「どうかしましたか?」

潤「えっ、あ、アイラインが引けなくて…」

翔「良かったら、手伝いましょうか?」

潤「良いんですかっ?!」


凄く可愛らしい人だった
上品で、優しくて…


翔「目、瞑ってね?」


丁寧にアイラインを引き
取れかけの付け睫毛も付け直してくれた


翔「はい、出来た。」


肩にポンと手を置かれ
立ち去ろうとしたその人に


潤「…あのっ! お名前…お聞きしてもいいですか…?」



翔「翔子。 翔子って言います」


極上の笑顔で
その人はニコッと笑った

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