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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第3章 バンビズ story

俺の好みに…?


尚も鏡越しに俺をみつめながら言う翔くんに
ドキッとした


潤「承知しました」



ハサミがリズミカルに音を立てて
翔くんの綺麗な髪が
ハラハラと落ちていく

翔くんはその間
ずっとまっすぐ前を見ていた
いや
俺を見ていたのかな


ドライヤーは雅紀も手伝ってくれた


翔「ふふっ。王様気分」



仕上がった姿を鏡で確認すると

翔「潤くん好みになれたかな?」

恥ずかしそうに微笑った



潤「丸坊主でも好みだよ?だって翔くんだもん」

そう返す俺に
本当に
本当に嬉しそうにしていた



潤「ありがとうございました」

扉を開けてお見送りすると
グッと手を引かれて
その拍子に扉がガチャンと閉まった


翔「僕も、潤くんが好き」


引き寄せられた掌に
冷たい感触がした


翔「待ってるから」

そう言って翔くんは帰って行った


これ…家の鍵…?
翔くんの家の鍵だ
ギュッとそれを握った




仕事が終わると
一目散に翔くんの家へと向かった

ドアの前で呼吸を整えて。

貰った鍵でドアを開けた




潤「ただいま、翔くん」

翔「お帰り、潤くん。
来てくれてありがとう。
潤くんのこと…待ってた」

どちらからともなく
身体を寄せ合って
優しいキスをした




この日
翔くんは『憧れの人』から
『俺の恋人』になったんだ。







★完★

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