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☆ラリマーの扉☆

第10章 心汚き者

「あらリン太、おはよう」

「星坂さん!おはよう」

コレがまぁいつもの朝ってワケね。

…リン太はかわいい。
ワンコ系男子で、ついついちょっかい出してしまう。

「リン太…」

恐怖心を誘うために、忍び足で歩く。
…リン太を壁まで押しつける。

「…ほ、星坂さん…」

おびえるトコも可愛くて、血がうずくしそそられるの…

「…リン太…あいつらは、わたしとは違う
あいつらはわたしの本当の顔を知らない」

分かるように、ゆっくり、甘く…囁いたけれど、リン太はわたしと同い年だから
ポカーンとはするわよね。

「…星坂さん…?」

ほらね…

「…あいつらは普通の話でケラケラしてるなぁ。ははっ」

気持ち悪い。
こっちはパソコンいじってんだよ。

「…あの…何言ってるの?」

「わたしのなげき、放っておいて
聞かなかったことにして」

少々涙声ながらも、言ったんだ。

涙声で話すと心が痛む…なぁ。

「…わかった」
よく分からないままリン太は去っていった。

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