テキストサイズ

☆ラリマーの扉☆

第14章 狂愛王子と捕らわれしハニー

「あなた…ありがとう」
儚い顔をする、さりな。
夫婦みたいだな…。

「召し上がれ、ハニー」
ぼくの得意料理、スパゲッティを
さりなに渡す。

「いただきます…」

そのスパゲッティには睡眠薬が入っている。
…ハニー、許して

ここは夢の世界なのだから
何をしたっていいし、罪もなかろう?

スパゲッティを食べたさりなは
ふら…っとして眠ってしまった。

眠ったさりなを
抱きしめて、ぼくは「美しい…」と
囁いた。

もう動かぬ少女は夢の中、二つの夢に
翻弄されているだろう…。

ここは現実ではない。
創世主のぼくが創った世界

いわゆる夢。
ぼくの夢が具現化したんだ──…
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ