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☆ラリマーの扉☆

第23章 流星と金星飴

「リンネさんは、悩みとかある?」

「…え、どうしたの突然」

ベランダの手すりに手をかけた星塚君。

「…気になるんだ。少しでもいいから
教えてくれないかな」

そう言う彼に
少しだけ悩みを話したくなった。

「…うん…私ね、ちょっと自分がダメダメ
で、責めるばかりで不登校になっちゃったの

でもね…今日ひさびさに来たらみんな心配
して…少しだけね、悲しくなったなぁ。
休んでしまって」

そう、自分のドジの多さで不登校の種を
作ったのだ。

「そっか…なかなかつらいよね、ドジって
ドジは消せないし、やってしまったことは
もう戻らないからね…」

共感してくれる星塚君に少しだけキュンと
してしまった。

「そうだね…気をつけても、いずれは
失敗するしね……」

悩みを打ち明けることが出来たのは
かかわりが多い星塚君のおかげ。

「でもね…今日来てよかったよ
明日も来たいな、学校に…」


ひさしぶり、って言ってくれなかったり
星塚君に話しかけられてなかったら

明日もきっと不登校だった────…

「明日も是非、来て欲しいよ…」

星塚君もそう言ってくれるなんて。
うれしいなぁ。


「約束だよ?リンネ」

「わかったわ、雨男。ふふ」

指切りをすると、雨男は
リンネのポケットに金星飴を入れた。

「ごほうびだよ。リンネ」

「ありがとう…」

2人は手をつないで、教室を出て


星空を見上げながら帰った────…

「流星と金星飴」 終

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