
プリンス×プリンセス
第23章 ミッションクリア
とりあえず一安心、かな。
薔薇の手入れを終えて、ふうっと息を吐いた。
カムリと植えた苗木は、おおむね根を張ってくれたみたいで、花のつぼみを付けている。
水捌けも良くしたし、とりあえず今やることは終わりかな。
艶のある深い緑色の葉を指先で触り、満足感に浸っていると
「精が出ますね」
急に声を掛けられて、驚いて振り向く。
そこには目をぱちくりとさせたジュークが立っていた。
「すみません。驚かれました?」
「いや、大丈夫」
葉っぱから手を離してジュークに向き直る。
「その後、お体の調子はいかがですか?」
「あぁ…姉上から聞いた。手伝わせて悪かったな」
「いえ。大したことはしておりません」
そうやってやんわりと否定されてしまうと、会話が続かなくなるんだけどな。
何を話そうか考えていると、ジュークが薔薇に目を向けて呟いた。
「やっぱりこの花でしたか」
「ん?」
「同じ花を、ディオチェスター様の部屋で見ました」
薔薇の手入れを終えて、ふうっと息を吐いた。
カムリと植えた苗木は、おおむね根を張ってくれたみたいで、花のつぼみを付けている。
水捌けも良くしたし、とりあえず今やることは終わりかな。
艶のある深い緑色の葉を指先で触り、満足感に浸っていると
「精が出ますね」
急に声を掛けられて、驚いて振り向く。
そこには目をぱちくりとさせたジュークが立っていた。
「すみません。驚かれました?」
「いや、大丈夫」
葉っぱから手を離してジュークに向き直る。
「その後、お体の調子はいかがですか?」
「あぁ…姉上から聞いた。手伝わせて悪かったな」
「いえ。大したことはしておりません」
そうやってやんわりと否定されてしまうと、会話が続かなくなるんだけどな。
何を話そうか考えていると、ジュークが薔薇に目を向けて呟いた。
「やっぱりこの花でしたか」
「ん?」
「同じ花を、ディオチェスター様の部屋で見ました」
