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プリンス×プリンセス

第56章 二人の子供

そしてティアナ様の部屋に着き…

ドアをノックすると、すぐにシルフィが顔を覗かせた。

「ジューク様…あ、ディオチェスター様!」

俺の後ろにディオチェスター様の姿を見つけて、驚きの声を上げた。

「お帰りなさいませ。御戻りをお待ちしておりました」

大急ぎで取り繕うように言葉を並べるシルフィに笑ってしまう。

頬を緩めた俺の後ろから、ディオチェスター様が感心したように呟いた。

「まともな奴もいたか」

え?

驚いて振り向くと、ディオチェスター様は口元に笑みを浮かべていて

「顔を見に来た」

「ど…どうぞ。あ、でも…」

「何だ?」

「お子様方はお部屋へお戻りになりましたが…」

キョロキョロと周りを見回して、困ったように眉を下げて話すシルフィに、ディオチェスター様は短く笑いをこぼすと

「分かった」

そう言って、部屋に入っていく。

その行動に、俺は少し躊躇する。

「私は…部屋に入っても大丈夫でしょうか?」

ついシルフィに尋ねてしまい…

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