
アイツまで徒歩5分
第12章 夜を追いかけ朝になる
「陣ヶ岡さん!この鍋美味しいですね!」
目の前の料理は見事で!一人鍋のしゃぶしゃぶは…肉も野菜もめちゃくちゃ美味しい!
考えないといけない事は沢山あるのに…
俺ってば…目の前の料理に釘付けになってしまっている!!
「うわっ!この小鉢も旨い!この山菜なんてプチプチと合わさって!旨いし楽しい!なんだろうこのプチプチ…とんぶり?」
「―――――最知、これは、キャビアだぞ?」
キャ…キャビア?キャビア!!
山の物に海の黒ダイヤを会わせたのか!!
山のキャビア…“とんぶり”だと思ってしまった…
「ま―――…プチプチ感なら“とんぶり”が勝つけどな」
「慰めはいいですよ…もう…旨いから、どうでもいいです!!」
俺は、小鉢の山菜を口に放り込んだ!!
