 
アイツまで徒歩5分
第12章 夜を追いかけ朝になる
ゾクン―――――…
と…背筋に鳥肌がたった…
最知の…真っ直ぐな視線――…
“何に…怯えている…”
見透かされた気分だ―――…
俺は、たまらず…最知の頬に伸ばした手を――――…引っ込める…
「―――…俺は…怖いです」
最知が…引っ込めようとした俺の手を掴み―――――…引かせないようにする…
ドキッっとした―――――…
「――――…俺は―――…」
言葉が出てこない…
ビビっている姿なんて……
誰にも…見せた事なかった…
中森にも…
姉さんにも…
次郎さんにも―――――…
ゲイである事を…
両親にバレない様…気を張ってきた―――――――…
先輩の件で学んだ…
ノーマルのあやふやさを…
だから……今の…俺の行動は…正しいのか…
解らない…
怖い…また――――――…
裏切られたら…
 
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