アイツまで徒歩5分
第22章 【番外編】少し未来の話をしよう…
「おい!石杜(イシモリ)同乗者から事情聞いてこい」
「はい―――…」
先輩から、言われた事を迅速にこなす―――――…
いずれはここを辞めて、実家を継ぐ人生…
ここで頑張らなくても…一生…頑張らないといけないのだ――――――――…
ここの病院では…
頑張らないと決めていた…
俺は、用紙をファイルに挟み――――――…救急車に同乗してきた人物を探した――…
「――――ゴメン――…ゴメン…何で…何で――――…」
人物は直ぐに見つかった…
救急搬送口で…患者に付き添い泣いていた――――――…
男――――…
旦那…?いや…彼氏か?
「!!姉さん―――――…」
姉弟――――――…?
俺は、二人の関係性に納得しつつ…
処置室に入れず…号泣する男性に…不安感と言うか…
恐怖とか…際どさを感じた…
「――――あの、お話しを…」
「あっ――――…姉さん…姉さん…ゴメン…ゴメン―――…
先生…姉さんは…お腹の子は…?助かりますよね!!助かりますよね!!」