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カクテルパーティー

第2章 僕の耳に響く君の声

「橘君ー!
これ運ぶの手伝ってくれる?」


「よーっし!
て…なにこれ?」


「見てのとおり
圧縮酸素の入ったボンベさ!おっもいよ〜」



「く、くぬぉ〜」


「こっちに持って来て。
はい、がんばれがんばれー」


「あの…立花君、手伝ってくれる?」


「あはは
橘君て結構しゃべるんだね、意外。最初そんな印象なかったから」


「しょっと。
そんなしゃべらなそうにしてたかなー?
あ、でも確かにあんまりしゃべってなかった」





「橘君ー!
MRIまで行って検査結果持ってきてくれるー?」






「おーい…
…聞いちゃいねぇ」


「…あれってやっぱり?」


「…ね」


「あー知ってる!
カクテルパーティー効果ってやつね」


「うむ、パーティーのような騒がしい中でも意識した人の声はよく聞こえるという」


「じゃーなにかね?
あたしらの声は雑音ってワケ?」


「なによねっ」

「失礼しちゃう!」


「いやいや…
みんなお仕事をちゃんとやろうよ」

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