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黒猫ニーノと相葉さん。

第15章 月神オーノと神様な仲間達。

☆オーノSide☆



「オーノ君、ごはんだよー!」



銀食器に盛られた
お子様ランチみたいな夕飯を持って
ソイツはオイラの居る反省部屋、通称『独房』にやって来た。


「お前さ、食器をスプーンでそーやってカンカン叩くんじゃないよ。
起きてるっつーの!」



豆か…。 あー、魚食いてぇな…。




「あれ?
ご飯要らないのかな?」


「要ります。ください。」



鉄格子の小窓をガチャリと開けると
トレーごと中に押し入れた。



「飲みもんないの?」


「はい?なんですか?」



「…わたしくめに飲み物をくださいませんでしょうか」




ソイツはニヤリと笑って
後ろ手に隠していたミルクを格子の隙間から渡してきた。



くっそー…
ここ出たらぜってぇーいじめてやる。



「ところでオーノ君、いつまで独房生活するの?」

「知らねぇーよ。親神様の気分次第なんじゃねーの?
つーかさ、
シゲのやつどこ行ったんだよ?」


「御蟻様の観察かな?」

「アリ? またかよ…」



シゲは御犬様担当の月神で
なんだか知らないけど最近文学に目覚めたらしく
そのヒントにするために蟻をよく観察しているらしい。


「オーノ君、寂しかったりして?」


そして俺様を『オーノ君』と呼ぶこの小僧は
月神見習いのダイキ。


「寂しかねーわ!」

「ふぅん。ま、いいや。
じゃーまたね!ちゃんと食べてよ、オーちゃん!」




オーちゃん・・・。

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