テキストサイズ

黒猫ニーノと相葉さん。

第15章 月神オーノと神様な仲間達。

「…何しに来たんだよ」

ちょっとムスッとして
拗ねた口調で言った。


「それが統括に対する態度か?
折角こっから出してやろうと思って鍵持って来たのに」

目の前に南京錠の鍵をジャラッとぶら下げて見せた。



「え?こっから出れるのは夜だろ?」

マツニーはそう言ってたはずだ。


「もう出してやれってさっき言われたんだよ。
親神様はホントにオーノには甘いんだよな…

出たくないなら出さないけど?」


「出ます!出してください、オカーダ統括様!」



このとーり!とお願いポーズをすると
仕方ねぇなぁ、と言いながら
ガチャリと鍵を開けてくれた。


箱を小脇に抱えて
独房を後にする。
オカダッチの後についててくてくと歩いていくと
地下を出る手前でピタリとその歩みを止めた。



「ほらよ」



「え?」



オカダッチに手渡されたのは
クリスタルワンド。



「…いいの?」


「親神様が、返してやれってさ」


「ありがと…」


「もうルール違反したり
ミスしたりすんなよ?
次やったら人間界に落とされるからな?」


「うん、わかってる」





「これでも一応
オーノのこと心配してんだからなっ…」





姑息な方法で青の魔法を奪い返そうとした自分が恥ずかしくなった。

ごめんよ、オカダッチ。
サンキューな。






待機の間に行くと
シゲ、マル、ダイキ、ユーリを始めとした神様な仲間達が
オイラの帰りを出迎えてくれた。


…仲間って、いいな。

鼻の奥がツンとした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ