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ずっと隣で笑っていて

第26章 第二十六話

櫻井さんの手は俺の頬を掠め 顎をつかんだ


まさかのアゴクイ


「酷い顔してんなー」


泪と鼻水でぐちゃぐちゃの顔


櫻井さんはポケットからハンカチを出して 顔を拭いてくれた

「なんで逃げた…?」


「…嫌われたって思って…」


言ってるそばから泪が溢れて また櫻井さんに拭いてもらった

「俺…嫌いって言ったか? お前自分だけしゃべって逃げてったんだから… まったくお前は困った奴だ」


「うぅ…しゅいましぇん…ヒック…」


「…大野…」


「……」


「智! 返事!」


「ハッ…ハィ…」


まさかの名前呼びに

唖然とする俺…


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