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ずっと隣で笑っていて

第29章 第二十九話

大野side

俺達は時間の調節をしてできる限り翔ちゃんを見舞った


俺は午後からの仕事だから朝から病院に来た


薄暗い病室


無機質な機械音


静かに眠る翔ちゃん…


カーテンから漏れる日の光が翔ちゃんの顔を映し出す


大「翔ちゃん…おはよう 朝だよ 起きなよ…」


答えは ない

頬をそっと撫でてみた


無精髭が伸びてイケメンが台無しだよ…

手を握ってみた


暖かいね翔ちゃん…

俺ね…


ずっとずーっと前から翔ちゃんのことが好きだったんだよ…

翔ちゃんは鈍感だからわかんないよね…

ずーっと見てたんだよ


『智くん…』


そう呼ばれる度にうれしくて…


でも…


怖くて言えなかった

好きだって…


翔ちゃんを困らせたくなかったんだ…


翔ちゃん…


ちょっとだけ許してね


そっと翔ちゃんの柔らかな唇にキスした



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