
Face or Body
第25章 展開
ヒロシの前の部屋のドア上部の
ライトが消えた…
『終わったよ。完璧だよ。奈々ちゃん、さらに美人に変身したよ。』
と鎌田…
ヒロシは
おそるおそる奈々を見つめる
鼻筋が高くなり
目尻を少しだけ上げた――
今までは奈々は
どちらかと言えば
可愛いタイプの女性だったが
今は美しい…
『俺の自信作になったよ…』
鎌田も満足気である。
『さて、次はヒロシの番だ…。覚悟できてるよな?』
鎌田の念押しに
ヒロシは力強く頷いた。
ヒロシの手術が始まった…
局所麻酔のために
頭脳は明晰だ…
ヒロシは今までの自分を振り返った…
………………………――――――
俺は
頭はよかった…
いや学業成績だけか…。
ただ代々医師の家系の
香月家では
俺よりももっと学業優秀な兄と姉に
いつも差をつけられたかな…。
誰からも認められない俺…。
兄と姉が文武両道で人望があるのに比べ
俺ときたら
会話が大の苦手…。
これから医師となったって
患者やナースたちとも
コミュニケーションとれる自信がない…。
そんなダメ人間な俺に
あんなに可愛くて健気な
奈々さんが涙ながらに
助けを求めてきた…。
俺は医師であるが
薬品の知識もそこらの薬剤師よりも
知識だけは蓄積していた…。
マッハの成分を分析し
マッハのエッセンスだけを抽出した
無色無臭透明の液体を精製するのは
朝飯前だった。
俺は
奈々さんの旦那である拓人が
あの日
マッハの代金がわりに
今までのように
セックスのために貸し出すのではなく
奈々さんを広田洋一に譲り渡す話を
あの公園でしていることを知った。
奈々さんがあの男に譲られたら
奈々さんはもう俺の前から消えてしまう…
とっさに俺は
奈々さんに
『今から拓人を殺る』とメールした。
そして
洋一と別れた拓人に
偶然を装い出会ったていで
飲みに誘った…
もともと遊び人の拓人は
もらい酒には弱く
回りに回った酔いを冷ますため
立ち寄ったあの公園で
ペットボトルに混入させた
液体の濃縮マッハいりのお茶を飲ませた…
秒殺だった…。
俺はその足で
奈々さんを迎えに行った…。
ライトが消えた…
『終わったよ。完璧だよ。奈々ちゃん、さらに美人に変身したよ。』
と鎌田…
ヒロシは
おそるおそる奈々を見つめる
鼻筋が高くなり
目尻を少しだけ上げた――
今までは奈々は
どちらかと言えば
可愛いタイプの女性だったが
今は美しい…
『俺の自信作になったよ…』
鎌田も満足気である。
『さて、次はヒロシの番だ…。覚悟できてるよな?』
鎌田の念押しに
ヒロシは力強く頷いた。
ヒロシの手術が始まった…
局所麻酔のために
頭脳は明晰だ…
ヒロシは今までの自分を振り返った…
………………………――――――
俺は
頭はよかった…
いや学業成績だけか…。
ただ代々医師の家系の
香月家では
俺よりももっと学業優秀な兄と姉に
いつも差をつけられたかな…。
誰からも認められない俺…。
兄と姉が文武両道で人望があるのに比べ
俺ときたら
会話が大の苦手…。
これから医師となったって
患者やナースたちとも
コミュニケーションとれる自信がない…。
そんなダメ人間な俺に
あんなに可愛くて健気な
奈々さんが涙ながらに
助けを求めてきた…。
俺は医師であるが
薬品の知識もそこらの薬剤師よりも
知識だけは蓄積していた…。
マッハの成分を分析し
マッハのエッセンスだけを抽出した
無色無臭透明の液体を精製するのは
朝飯前だった。
俺は
奈々さんの旦那である拓人が
あの日
マッハの代金がわりに
今までのように
セックスのために貸し出すのではなく
奈々さんを広田洋一に譲り渡す話を
あの公園でしていることを知った。
奈々さんがあの男に譲られたら
奈々さんはもう俺の前から消えてしまう…
とっさに俺は
奈々さんに
『今から拓人を殺る』とメールした。
そして
洋一と別れた拓人に
偶然を装い出会ったていで
飲みに誘った…
もともと遊び人の拓人は
もらい酒には弱く
回りに回った酔いを冷ますため
立ち寄ったあの公園で
ペットボトルに混入させた
液体の濃縮マッハいりのお茶を飲ませた…
秒殺だった…。
俺はその足で
奈々さんを迎えに行った…。
