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Face or Body

第33章 オヤジ…そのⅤ

私は
4年前になるか…

カケルという
母親に苦労ばかりかけていた
ろくでもない若者に
人生再出発の助け船をだしてあげた。

私の表の顔である
横浜海浜組の社長
時任一郎という街の篤志家として…

カケルには
今まで苦労を掛けた母親に
親孝行をするべき時に来ていることを
切々と説いてやった。

そして
カケルは定職につき
初出勤の日…
こともあろうか痴漢に間違われた…。
本当の痴漢は
私が山縣匠【ヤマガタ タクミ】
つまり闇世界の頭として
可愛がっていた
福間康介【フクマ コウスケ】だったのだが
…………。

私は
コウスケを助けた。
その結果
カケルには
無実の罪で服役をさせてしまった…。

今回は
カケルに詫びなくてはならないか…。
私の闇の世界でのチカラで
カケルの望みを1回だけ
どんなカタチであれ
叶えてあげねばならないだろう…。

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