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Face or Body

第46章 オヤジ…そのⅥ

『ありがとうございます。オヤジさん…』

そう言った
カケルの口からは
私の想像を越える
壮大で怪奇な復讐のシナリオが
あふれでていた。

――………私は
3年前に
このカケルを救済すべきだったのか?

そんな後悔ににた
感情が私の胸に広がっていくのを感じていた
………。

しかし
サイはなげられた。
私はカケルの復讐を見届けることを
この闇世界の頂点からの
引き際にすることに覚悟を決めた。

カケルをこうして
見つめ直すと
私は…
唯一の肉親であった彼の母の死により
守るべきものを失った男の
守るべきものの何もない
冷血さを実感していた。

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