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Face or Body

第65章 終焉 ~あの場所から再び…

アカリからの言葉の一つ一つが
まるでカウンターパンチのように
カケルの心にダメージを与える…。

…うるせえ!!
……黙れよ!!
………―――!!マジでうるせえ!!

『おれの回りには誰もいねえ!!』
『私がいる!!』『俺がいる!!』
カケルが言葉を叫ぶのと同時に
アカリとアキラが叫んだ
そして
カケルをアカリが強く抱き締め
抱き合う二人をさらに
アキラの逞しい腕が包み込んだ…。

『ごめんなさい… ごめんなさい… 今まで心が痛かったね… 身体がボロボロだよね…』
アカリが涙を流しながら
カケルを抱き締めた
『高城さん… 俺らかあんたの もう一回の人生のやり直しを見守るから!!あんたは一人じゃないよ!!』
アキラが言葉を投げ掛けた。

『あの日、このホームから始まった、私たちの悲劇を今から綺麗に少しずつ消すこと… 逃げないでやっていきましょ…ねっ?』

―――アアアッ…!!
ウグッ……!!
ウワァ――――――――――――――――――!!

雑踏のなかで
積もり積もった
復讐という泥土が一気に流れ出すような
ものすごい勢いで
カケルが絶叫し号泣し
それを大きなチカラで全部受け止めるように
カケルをアカリとアキラが
包み込んだ…。
抱き合う3人の姿を
通勤のために行き交う者たちが
好奇の眼差しでながめながら
すぐに視線をそらし歩き去る…。

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