天使と悪魔
第22章 幻影を求めて
・横尾side
が、五関は俺の最後の問いには何も言わず。
分かっている、そう簡単に片づけられる問題じゃないって事くらい
それでも俺はこのままじゃいけないと、そう言いたかったんだ。
横「くっそ、ドカッ」
やり切れない思いを壁へとぶつけた。
みんなの中にある、ミツの幻影。
簡単に消えるわけがないのはよく分かっている。
俺だって郁人から話を聞いた時、もしかしてっと思った。
けど淡い期待を持ち続けてもキリないし。
が、それから1週間後―
狩りから戻って来ると部落の前で。
あれは天使?
薄汚れた人影が立っているのに気づき。
羽根は白というよりも灰色がかっていて着ている服はボロボロでよ。
一体なんだって、あんなに汚れてるんだろ?
そう思いながらも、その姿を見つめていると。
そいつはゆっくりと後ろを振り向き。
横「‥‥っ」
声が出ないほど驚くとは、こういうことを言うのだろうか。
疲れきった表情には全くと言っていいほど活気がなく
だが、その顔は確かに。
茫然とする俺の前で、立ち去ろうとする天使を見て叫んだ。
横「ミツ!」
帰って来たのか、おまえ。
・
が、五関は俺の最後の問いには何も言わず。
分かっている、そう簡単に片づけられる問題じゃないって事くらい
それでも俺はこのままじゃいけないと、そう言いたかったんだ。
横「くっそ、ドカッ」
やり切れない思いを壁へとぶつけた。
みんなの中にある、ミツの幻影。
簡単に消えるわけがないのはよく分かっている。
俺だって郁人から話を聞いた時、もしかしてっと思った。
けど淡い期待を持ち続けてもキリないし。
が、それから1週間後―
狩りから戻って来ると部落の前で。
あれは天使?
薄汚れた人影が立っているのに気づき。
羽根は白というよりも灰色がかっていて着ている服はボロボロでよ。
一体なんだって、あんなに汚れてるんだろ?
そう思いながらも、その姿を見つめていると。
そいつはゆっくりと後ろを振り向き。
横「‥‥っ」
声が出ないほど驚くとは、こういうことを言うのだろうか。
疲れきった表情には全くと言っていいほど活気がなく
だが、その顔は確かに。
茫然とする俺の前で、立ち去ろうとする天使を見て叫んだ。
横「ミツ!」
帰って来たのか、おまえ。
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