
泣かぬ鼠が身を焦がす
第29章 黒白を
乱暴に掻き回されて、無理やり拡げられる
普段の拓真さんにはないその行為に、俺の心の奥底にはまた別の恐怖が生まれていた
もしかして拓真さん
怒ってる……?
俺があいつに抱かれたことのトラウマでこうなってるってわかって……?
やだ
嫌われたくない
俺の中で嫌だって気持ちが溢れて、暴れて
俺はまた激しく手足を動かして抵抗した
「やっ……!!! や、ら……やぁあ、ぁ……っ」
けど拓真さんも何でか続きをやめてくれなくて、俺のアナルに挿れられた指は遠慮なく動く
そして
「……っ」
「あっ、あぁぁ……!!! や、ら……ぁ」
拓真さんのちんこが、俺のアナルを割って入って来た
なんで嫌だって言ってんのにここまですんの……っ
やっぱり、嫌われた……?
俺が絶望感に打ちひしがれていると、それまで乱暴に動いていた拓真さんがぴたりと動きを止めた
「……っ、ぇ……?」
な、に
どうしたの
俺と繋がったままの拓真さんはそれから全く動かなくて、俺を全身で押さえつけるみたいに体重をかけてきた
見方によっては抱き締められてるみたい
さっきとは真逆の行動に俺の思考は混乱する
