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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第22章 本條斗真の事情④

「水谷文乃には辞めてもらったよ。派遣会社には
俺から連絡を入れた」
「すみません。社長の手を煩わせてしまって」

秘書の尾崎が申し訳なさそうに
俺に頭を深々と下げる。

「いやいや。予定を変更したのは俺だから」

水谷文乃はしばらく泳がせこちら側に引っ張り
HKホールディングスを欺く予定だった。

しかし俺の傲りが結果として
遥香を傷付けることになってしまった。

水谷文乃とのキスを遥香に目撃された。

それだけではない。

遥香はHKホールディングスの社長と
一緒に居たことが気になる。

多少の嫉妬心もあるがそれだけではない。

本條グループ買収の為に
社長である梶ケ谷秀吉が遥香に
近付いたということか。

しかしなぜ遥香なんだ。

俺と遥香のことは誰も知らないはず。

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