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愛したカノジョは指名手配

第26章 佐伯翔太⑤

御殿場に彩を迎えに来る前に退職は撤回した。

上司は快く受け入れてくれた。

「下北沢に家を借りようと思ってるんだ」

俺の通勤圏内で彩が以前住んでいた相武台から
離れた土地を選んだ。

東京であれば人混みに紛れ彩の存在も
中和されるだろう。

「いいのかな……」
「何が?」
「私だけが幸せになって……淳平は大丈夫かな」

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