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愛したカノジョは指名手配

第35章 桜庭淳平⑨前編

弟の前でその手の話をすることに気が引けるの
だろう。

俺も身内の色めいた話など聞きたくはない。

「大丈夫です。続けてください」

俺が口を開くのは最初の自己紹介以来。

「そういうわけでさ……二人が始めちゃったって
わけよ。その途中でアヤが寝ちまったようなんだ」
「寝てしまうという行為をそれほど不思議だと
思いませんが」

今日子も寝てしまうことがあるのだろうか。

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