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(バーーンッ！ガシャン！！)

勢いよく金の子牛像が宙を滑るように教祖に体当たりをすると、最上階の窓ガラスを突き破った。

地獄に落ちるように教祖が、落下して行った。

(ドスンッ！！)

鈍い響きと共に、教祖が路面のアスファルトに叩きつけられた教祖の周りには、

レッドカーペットみたいに鮮血で真っ赤に染まっていた。

そして、金の子牛像はアスファルトに落下した直後に砕け散り、跡形も無く消滅してしまったのだった。

教団アノニマス本部の最上階に、佐村一人だけが立っている。

窓ガラスが大きく割れ、そこから心地よい風が吹いて来ていた。

「君香！健人！パパやったよ！お前達の仇を取ったんだよ。

いつかパパも、君香と健人の傍に行くからね。それまでパパを見守っておくれ・・・」

涙が流れるままに呟くと、二人の霊体がニッコリと微笑みながらゆっくりと姿が消滅した。

大都会の大空に朝日が登り始め、ゆっくりと夜が明けようとしていたのだった。