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マーメイドな時間

第3章 タレント養成所に……

「いや、ちょっときみ、衣装とネタが合ってないがなぁ〜」













 誰一人、クスリとも笑わない。


 いかん、スケートリンクにバナナの皮を置いてしまったようだ。


 滑って、なおかつこけるパターンだ。


「いや、あの人と魚さんねぇ……落語なら養成所じゃなくて、誰かに弟子入りした方がいいな。基礎と噺と礼儀を教えてもらえるから」


 ウケなきゃ、やつらは俺を面白くない芸人として、嘗めた目で見てきやがる。ならば、逆に真面目なことを言って、先輩の偉大さを見せ付けた方がいい。


「じゃあ、ディーラー枩夲師匠の弟子にしてください」


 え……俺っ!?


 空気の読み方と、流れのつかみ、俺をこえてるやぁ〜ん。


「修行は……厳しいで」















 つづかせます。

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