私の心の1番綺麗なところに
第1章 出会いはタイミング
高校3年、冬。東京。
「うはぁ〜、かっこよかったなあ!
セトリも最高だった!」
私、小和田 澪は親友の浅井 明音と
東京へライブに来ていた。
田舎の高校生の私たちにとって
東京はまるで別世界。
今日は二学期の期末テストが終わって
明音の家に行き、
この日のライブ用にと
お揃いで買った服に着替えて
明音のお父さんに新幹線の駅まで
乗せてもらった。
新幹線から約2時間半。
東京に着き、ライブに参戦し、いまに至る。
既に指定校で大学が決まっていた私と
AO入試で大学合格した明音にとって
この東京行きはプチ卒業旅行というわけだ。