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私の心の1番綺麗なところに

第16章 晴れのち曇りのち…





優貴とのセックスを
決してヘタとは言わない。


私には、そこまでわからない。




隆太のセックスだって
処女だったからかもしれないけど
痛みと違和感がずっとあったから。


隆太が上手で
優貴が下手とか、

比べるつもりはない。


比べてなんかいない。





私がどうしても、どうしても
隆太を思い出すのは…





ふとしたときに頭に浮かぶ


隆太の笑顔と、


本屋さんでキスしたことと、


「腕を組んでていいよ」って
言ってくれたこと。



綺麗な思い出が少ないからこそ
綺麗な思い出は美化される。






そして、彼こそ、


たとえ一時の関係だったとしても


「私」認めてくれた初めての人だったから。


「私」を見てくれた初めての人だったから。



「私」を求めてくれた初めての人だったから。
















与えすぎた。





私は、隆太に




カラダもココロも何もかも


与えすぎた。奪われすぎた。












優貴、ごめんね。







いつまでも、こんなんじゃ



ダメだよね…




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