私の心の1番綺麗なところに
第3章 ハジメテ
「ごめんな、ほんと。行こうか。」
私たちは歩き始めた。
それから少し話しながら歩いた。
とにかく緊張していて、
彼について行くことしかできなかった。
人が多い通り。
しばらく歩くと見えた有名な撮影スポット。
こんなところにあるんだ…
「初めて見ました。」
「せっかくだし写真撮れば?」
正直、写真なんていらなかった。
でも、いいです、とも言えなくて。
とりあえず撮っといた。
隆太。
いまでもここを通るたびに
胸が苦しくなって
泣きそうになってしまうよ。
どうしてここに連れてきたの、って
恨み言を言いたいよ。