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私の心の1番綺麗なところに

第24章 別れ



「気になる人が、いるんだ。」


優貴が私の部屋に来たとき、
思い切って話した。



怒られると思った。

裏切り者、と罵られるのも覚悟した。



だけど、優貴は、





相手はどこの人か
いつからか
聞いてきただけで
怒ってこなかった。




「そっか…でも完全に好きに
なったわけじゃないんだよね?」

「うん、気になる、だけ…。」

「じゃあ、もし完全にその人の
ことを好きになったら教えて?
そのときに、どうするか
考えよ?」

「…別れようと思わないの?
こんな私を。
優貴を裏切るかもしれないんだよ?」

「俺は澪が好きだから、できる限りは
一緒にいたいよ。だからこそ
本当に彼のことを好きになったら
教えてほしいんだ。
澪だって、別れようと思って
この話したわけじゃないでしょ?
悩んでたから打ち明けてくれたんでしょ?
だから、まだ付き合っていたい。」



優しく、静かに
優貴は私に言った。



それが少し…怖かった。



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