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溺れて愛して伝えたい

第2章 溢れ出る

その言葉に冷静になり、悠馬の名前を言う前に留まることができたらしい。


「な、何でもない!帰る」


逃げるように立ち去ろうとしたのに。


そんなこと、お見通しというかのように、悠馬の手が伸びてきて。


でも決して優しくはなくて、寧ろ乱暴で。


そのまま床に落とされる。


「なにすん、の……」


すぐに立ち上がってこの場を出なければ。


でなければ、長年心の中にある想いが溢れてしまう。

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