テキストサイズ

やくそくの その先へ

第3章 紫

「母さん! さがしたよー ! 早く用意しなきゃ!
遅れちゃうだろ〜? 」

肩で息してる我が息子

「まだ 大丈夫よ。 それより なに持ってるの? 」

両手に持ってるのは 色の違うジャケット

「そーだよっ 母さん 」

右手のジャケットを付き出し

「これと…

左手のジャケットも 付き出し

…これ 」

私の目の前には 2色のジャケット

「どっちが いいと思う⁉︎ 」

……2色 原色だし どっちもどっち だと思ったけど

「右。かな」
「右? これ? んーー 」

聞いておいて 悩んでるわ。

「おれ、こっちの方がいいと思うんだ」
… じゃ 聞くなってゆうのよ。ねぇ?

「ん。そっちも よく見ると いいわね」

だろ〜? 可愛く 笑ってる。

「母さんも 早く用意してよ? 遅刻なんて やだからね? 」
「はい 洗濯おわり! もう少し待ってね。 すぐ 用意するから 」

わかったー!って言いながら また ばたばた 走ってる。


今日は あなたの出発の日。
自分て決めた道を 走り出す日。

どんな未来が 君を待ってるのか わからないけど

これから先 君のそばに あるはずの しあわせを
母は
ここから 祈ります。




たかく たかく 羽ばたいて!



















ストーリーメニュー

TOPTOPへ