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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第11章 ちーちゃんの夏休み♡partⅢ♡






突然だけど、ここでアタシの世界は静止した。

それと引き換えに、口付けられた耳元から発生した甘い熱が瞬く間に全身を侵食するのがわかる。


だって…


その寸前、不意を突いたように見せられた眼鏡の奥にある凛とした黒い瞳に宿った妖しい炎に…

そして見せられた、まるでアタシを抱いているときのような…

さっきまでの逆上せそうな甘さとは相反する大人の艶色を帯びた情欲を煽るような表情に…


──伴った引力は絶大で…。


一瞬止まったかと思った心臓は聞いたことのないようなやたらめったら大きな音をたてていて、

全身がゾクリと震えて、クラクラと眩暈を覚えながらも完全に囚われてしまったかのように目が離せなくなっていたんだもん。


完全に葵くんに

見せられて

…魅せられた。



そして挙げ句の果てには、極めつけと言わんばかりに…



「せっかくなら…

オレに惚れてそのままどうにかなっちゃえばよかったのに………」






…だなんて、


それはそれは酷く甘い声で

頭のなかをこれでもかと

彼でいっぱいにされてしまえば…




腰のひとつやふたつ、砕けない方かおかしいって話で……




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