今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第15章 ☆New☆ちーちゃんの夏休みⅦ♡
***
「……ちゃん」
「…………」
「ちーちゃん…」
「んぅ~~~」
あぁ…
なんだか暖かくてフカフカで気持ちいいけど…
「ねぇっ…」
「や……ぁ……」
ゴメンなさいー…
「起きて…」
「ん…ゴメンな…さ…」
優しくカラダを揺する手の感触も、髪を梳くこの指もキライじゃないけど…
「ほら…」
「…めんなさ…ぃ…」
ゴメンなさいぃぃぃぃ…
「…ちーちゃん、そんな起きないと…」
「んんぅ~~~………」
「オオカミさんが襲っちゃうよー?」
助けてぇ…オオカミさん……
「へ……hel…pぅ……」
だって明智さんが…
でっかい明智さんがぁぁぁぁぁ!!
「…っ………ゴメンなさぁぁぁい!!」
─パチッ…!?
「………」
あれ…!?
頭のなかに沸いた恐怖から、耳元に届く優しくて甘い声に助けを求める様に目が覚めた。
……あぁ、悪夢だ。
巨大化した明智さんに追いかけられる、とか…
こんなところまできて、なんて夢をアタシは見ているんだろう。
でも、リ…リアル……
なんかリアルな夢だった
…気がする。
「うぅ……」
思い出すだけで襲ってくる謎の悪寒に、横になったまま慌てて首を横に振るアタシ。
すると、
「…大丈夫?」
まだぼんやりな視界の先にとある人影を捉えた。