憧れの二人は女王様と召使い?
第3章 沙紀
授業つまんねぇ…
予習で十分だっつーの
そう思いつつ黒板の文字を丁寧にノートに書き写していく
はぁ…早くおひるになんねぇかな
お腹がすいて力がでないよ状態だ…
「はぁ…」
カサッ―――――
突然隣からノートの切れ端の小さな手紙が投げられて届いた
(昨日学食にいた人ですよね?覚えてますか?)
中身にはそう書いてあった
横を見てみると1席空いたその先に
沙紀がいた
見ていたことに彼女が気付くとにっこりと微笑んで
私もとびっきりの外面笑顔で微笑んだ
(覚えてるよ!沙紀さんだよね?昨日はありがとう)
普段はしないさん付けをして
手紙を返した
少しすると
返事が来る
(よかった…覚えてくれて嬉しいです!しかも名前まで知ってくれてたなんて!
でも、私は名前知らないや…よかったら教えて?)
あ、そうだ。
学生証のこと伝えないと
つか、なんだこの、これから仲良くしましょうねみたいな雰囲気
めんどくせぇよ…
しかも私の事知らないとか、本当にここの学校の子なの?←人の事言えない
あぁ、つまんねぇ授業の方がまし
なんて当然言えるはずもなく…
(学生証無くしてない?昨日あの後沙紀さんの拾ったの
それで名前を…
今は昨日一緒にいた彼が持ってるから後で返すね!
私の名前は麻理恵だよ!)