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僕らはずっと…

第2章 学校

もうすぐ春の教室だ。


誰かの声がする。

春が誰かと話しているのだろうか。
でも、春の声はしない。





春の教室に着いた。


空いている方の扉から中を見る。




そこには黒板の方を向いて立っている、男子がいた。


俺も知っているやつだ。

昨年同じクラスだった、バスケ部の佐野だ。

女子から結構人気があって、体育の度に騒がれていた。



「あの、話って何?」




春の声がした。

俺はバレないようにできるだけ扉に近づくが、春の姿はちょうど見えない。


声の様子から春は、少し緊張しているようだ。




佐野が息を深く吸った。顔は真っ赤になっている。



「俺、ずっと羽山のこと好きだったんだ。」


















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