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僕らはずっと…

第8章 ありがとう

side:羽山 春




柊のせいじゃないのに。


柊は悪くないのに。

違うと伝えたいけど涙が止まらなくて、声が出せない。








でも、ほんとに、怖かった。


今でもまだ頭の中がぐちゃぐちゃ。


さっきまでの恐怖が体の中をぐるぐる回ってる。

あの感触が蘇ってくる。




こわいこわいよ。忘れたい。








電車を降りた後、何があったかあまり覚えてない…。




ただ、柊がずっとそばにいてくれた事は覚えてる。


柊のお陰で、あの恐怖から逃げ出すことが出来たんだ…。





柊がいなかったらほんとにダメだったかもしれない…。


柊がいなかったら、あの電車から出ることも出来なかった…。







今も柊は抱きしめてくれて、頭をなでてくれてる。











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