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今日も明日も

第30章 理由はいらない 3rd


「二宮さんだって…明日、月曜だし…」
「あ、明日有休取ってます」

俺が言い終わる前に、ニコッと笑った


え?じゃあさ

二人とも休みって事だよね

なら、今日は遅くなっても大丈夫なんだよね?


「…じゃあ、今日はゆっくりできますよね」
思わず声が上擦ってしまった

落ち着けよ、バカ
二宮さんにまた笑われるだろうが


心の中の一人ツッコミを知ってか知らずか
二宮さんは窓の外に視線を移し

「…ゆっくり、出来るかな」

小さく、呟いた


「え?」
上手く聞き取れなくて、前を向いたまま聞き直してみたけど


「ううん、何でもない」

笑顔と共に、それははぐらかされてしまった





今回の日帰りは、二宮さんから切り出してきた

お守りを買った神社に、俺が去年は行きそびれたと言う話をしていて

このお守り自体、実は3年変えてないなんて事を言ったら



『良かったら、一緒に行きませんか?』

って、二宮さんが誘ってくれたんだ




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