今日も明日も
第43章 やさしいキスをして
心地好い重みを楽しみながら、そっと目を閉じれば
すぐに意識が遠退いて行って
…何か相葉さんが言ってたみたいだけど
それが何なのかは分からないまま俺は眠りに落ちた
相葉さんの腕に抱かれて目を覚ますのは、珍しい事じゃない
だけど何か違和感を覚えて、まだ怠いのをごまかしながら
その正体を何とか探ろうとした
目を擦ろうと左手を持ち上げて
「なにこれ…」
違和感の正体
左手の薬指に納まってるそれ
気になって、俺を抱いてる相葉さんの左手を見たら
…同じものが嵌まっている
なんで…?
そう言うの、やめよって言ってたじゃん
今が良ければ…って言ってたよね?
けど
相葉さんがうちに来るって聞いた時
本当は気持ちは決まってたのかも
人の道に外れてるかもしれないけど
世間からしたら好奇の目に晒されるけど
今だけじゃなくて、これからもずっと
傍にいるって言う証が欲しい
相葉さんの瞳は俺だけを映して
俺の瞳は相葉さんだけに捉えられて
お互いだけを見ていたい