今日も明日も
第45章 楽園
「せっかくだし…シよ」
ムードも何もなく、相葉さんが耳許で囁いて
もう、そんな気にならないよ……と返そうとして
耳朶を舐められた瞬間、大きく心臓が波打った
ー…あれ?
俺の様子を見てた相葉さんが、再び唇でそこを挟みこむ
「ひぁ…っ」
いつもと違う感覚に、思わず変な声が上がってしまった
「もしかして…効いてきた?」
「あ…っ、そこ、で喋ん、な……っなんか…」
ー…効いたっぽい
だって慣れた耳への愛撫が、まるで初めてみたい
「ね、にの…」
「なに…?」
「マンネリ解消、第二段!」
「え…?」
何する気だよ、と聞こうとして
突然目を何かで覆われた
「ちょっと…、何してんの」
「せっかくだからさ、存分に楽しもうよ」
そう言って目を覆ったそれを頭の後ろでキュッと結ぶ
ー…もしかして…もしかしなくても目隠し?
「…初めてだよね、こうするの」
「……っ」
「媚薬の効果、味わえるかもよ?」
大きな期待と、全く見えない不安に
俺の昇ぶりが更に強くなっていった