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今日も明日も

第47章 その先に見えるもの ~理由はいらない~


「したじゃん…」
赤い顔はもう、熟したトマトみたいで

「おでこじゃなくて、ここに」
肩を抱いてない方の指を、二宮さんの唇に当てた

「や、でもあの…っ」
急に手を突っ張って俺から離れようとするから
二宮さんを胸の中に抱き締める


「俺たち…恋人でいいんだよね?」

「え、う、…うん」

「それでも、キスはダメ?」

…結局俺は、遠回しでも何でもなく
ストレートに聞いていた


「あの……それ、は…」
二宮さんは俯いてしまって、顔が見えなくなった
抱き締めた体は今も小さく震えていて




「…俺さ、二宮さんが大好きで大事にしたい

でも、やっぱり近くにいたら触れたいしキスもしたいよ」

もう、ありのままを伝える
先を考えると怖いけど、動かなければ何も進まないのもそろそろ限界だったんだ


一緒に飲んで、二宮さんの違う顔を見たら
抑えてた気持ちが溢れだしてしまった


でも、このまま顔を上げないで欲しい
…なんて恐がってるのもまた本当

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