
今日も明日も
第49章 春が近いから
予定通り仕事が終わって
約束通りににのとラーメンを食べて
俺のマネージャーに送って貰ってうちに着いたのは7時半
今にのは、テレビの前で寝っ転がってくつろいでる
俺は甲斐甲斐しくにのの好きな銘柄のコーヒーなんて淹れてあげちゃって
…何だか下心丸出し?
風呂もセットして、後は涌くのを待つだけにして
「にの、コーヒー入ったよ」
ごろごろしているにのに声を掛けた
「あ、さんきゅ」
すぐに起き上がってダイニングに来ると、にのがコーヒーの香りに顔を綻ばせるから
「分かった?」
「これ、俺の好きな豆だ」
嬉しそうに笑ったにのに、俺も頬が緩んだ
…本当、可愛いよなぁ
付き合う前も、思う事はあったけど
恋人になったら全てが可愛くて仕方ない
あれだけ長く一緒にいたのに、何で気付かなかったんだろうって言うくらい
一つ一つの仕草が、行動が
とにかく可愛いんだから不思議だ
「ん、美味しい」
「良かった」
何となく見つめ合って笑い合う
…うん、幸せ
