
今日も明日も
第49章 春が近いから
少しばかり強引に肩を抱き寄せたら
にのがギュッと体を固くして益々真っ赤になる
だけど逃げないって事は
「…いいんだよね?」
「いちいち聞くなょ…」
恥ずかしそうにしながらも、にのが俺の方に体を預けてくれた
その仕草に堪らなくなって、そのままソファーに押し倒すと
「え、ここで?!」
にのが慌てたように俺の腕に手を掛けた
「…ベッドがいいの?」
わざと耳許で囁くと
「え、いや、あのっ…そうじゃなくて…っ」
必死に首を振って否定してみせるけど
意味は分かってるじゃん
そうだよね
だって今の台詞、“ベッドでしたい“ って言ってるように聞こえるよ
無自覚にそう言う事言っちゃうとこが、可愛いんだよ
今までだって
知らず知らずにちょこちょこ俺を煽ってた事なんか
全く気付いてないんだろうね
「ひぇ…っ」
耳朶をペロッと舐めてやる
たったそれだけで、にのは体を震わせて
高い声を上げた
