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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第7章 桜蘭(さくら)



聖輝「あの…」


櫻井「ん?」


聖輝「いや…車じゃないんですか…?」


櫻井「あっ、車の方がよかった?」


聖輝「あっいえ、あの…お金持ちの方なのでいっつも車で移動されるのかなって…」


櫻井「あぁ、さっきまで車あったんだけどさ、聖子ちゃんとゆっくりおしゃべりして帰りたかったから。」


聖輝「櫻井様…」


櫻井「うわぁ…この辺道真っ暗だな…聖子ちゃん、危ないから手繋ご?」


聖輝「あっ…はい…」


ギュ…


聖輝「……。」

大きな手…あったかい…

櫻井「聖子ちゃん。」


聖輝「はっはい。」


櫻井「これからもさ…お店終わったらこうやって家まで送ってもいい?」


聖輝「えっ?」


櫻井「夜道は危険だし…危ないから…」


聖輝「でっでも…家から遠回りになるんじゃ…」


櫻井「大丈夫。聖子ちゃん守る為だったら…これくらい全然大丈夫。」


聖輝「櫻井様……」


櫻井「まぁ、半分は聖子ちゃんといたいって思ってるけどね。」


聖輝「……よろしくお願いします…」


櫻井「えっ?」


聖輝「これからも…家まで送ってください…」


櫻井「…うん。」

僕…どうしてOKしたんだろ…

僕も櫻井様も男…繋がってはいけない関係なのに…

僕は櫻井様に話しかけられず、ずっと下を向きながら歩いていた。

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