無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

櫻井「聖子ちゃん、最近この辺りで暴力事件多発してるの知ってる？」


聖輝「暴力事件…？」


櫻井「そう、この間も夜中にウチのそばにある公園で殴り合いのケンカがあったらしいんだ。」


聖輝「えぇ…怖いですね…」


櫻井「そうだね…聖子ちゃんも夜道には気をつけてね？」


聖輝「はっはい…」


櫻井「まぁ、バイトある日は俺家まで送るから心配ないんだけど…他の日がね…」


聖輝「だっ大丈夫です！もう一つのバイト先も近場ですし、バイトがない日は夕方には家に帰ってますので。」


櫻井「そう…もし…もし何かあったら俺に連絡してきて！俺が聖子ちゃんを守るから……」


聖輝「ありがとうございます…」

やっぱりカッコいいなぁ…翔くん…

櫻井「それにしても、この町も随分荒れたなぁ…」


聖輝「えっ？」


櫻井「俺がこの町に帰ってきてからあちこちで高校生のケンカが絶えないんだよね…」


聖輝「高校生のケンカ……もっもしかして…」


櫻井「ん？何か心当たりでもあるの？」


聖輝「あっいや！えっと…何も…」


櫻井「そう…」

危ない危ない…

僕がさが高の生徒だってバレたら最悪だもん…！！

櫻井「聖子ちゃん。」


聖輝「えっ？」


櫻井「聖子ちゃんは…ケンカ強い男は好き？」


聖輝「えっ…？」


櫻井「好き？」


聖輝「ケンカ……」

ケンカが強い男……

聖輝「……好きじゃ…ないです…」


櫻井「どうして？」


聖輝「ケンカ自体…怖いので……」


櫻井「……そう……」


聖輝「……。」

守ってくれるのは嬉しいけど…でも…怖いのは怖い……

櫻井「…あっ、ごめんね、話題変えよっか。」


聖輝「あっはい…」

翔くんって本当に優しい人…

こんな人を騙してるなんて…

罪が重い……